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●改葬 かいそう

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 改葬とは遺体を埋葬したあと,数年(または十数年)後に掘りおこして再葬する葬法である。また,南島地域では,島陰や岩陰などに葬送したあと,同様に洗骨改葬する。すでに,縄文時代前期から改葬が行われており,また,古代,中世の文献にも改葬のことは散見する。改葬を伴う両墓制として,和歌山県の朝来帰(あさらぎ),愛知県渥美町そのほかが知られている。愛知県旭町浅谷(あざかい)では,第一次墓地(新墓)に埋葬後,3〜7年ほどで,掘り返して頭蓋骨を草刈り鎌で,脊椎骨から切り離して,第二次墓地(旧墓,ひきばか)に移葬する(伊東宏「人骨改葬を伴う愛知県渥美町と旭町の両墓制日本民俗学会報59)。こうした改葬や南島の洗骨改葬の風が,古くは,日本本土に広く行われており,のちに,両墓制に移行したのではないかとする説もある。しかし,本土の改葬は,限られた地域にしか分布しておらず,また,南島の洗骨改葬は,遺骨尊重の念に由来するもので,両墓制の死穢を忌む観念とは相容れないとする説もある。

〔参考文献〕柳田国男「葬制の沿革について」『定本柳田國男集』15,1969,筑摩書房

国分直一「わが先史古代の複葬とその伝統」日本民俗学会報58