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●海国兵談 かいこくへいだん

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 林子平1738〜93(元文3〜寛政5)が著した兵書。海国とはわが国を意味し国防に目標を置いている。全16巻。1786年(天明6)5月脱稿。1788年(天明8)第1巻(「水戦」)のみ刊行され,その後刻費調達の甲斐あって1791年(寛政3)全巻刊行。内容的には徂徠の兵学書の影響を強く受けているといわれている。とくに巻15は徂徠武士土着論を受け継いだ子平にとっては馬は生活上・操練上,不可分の関係があり飼育・訓練・乗馬術・騎射などについて深い関心を示している。しかし最も創見に富んでいるのは,自序と第1巻で国防は海防であるとし水戦を第一としている。また巻15は子平の甥によって『海国兵談補遺』となって展開していく。刊行の1791年(寛政3)の12月子平は本書のため出版取締令違反の疑いで幕府に召喚されて,翌1792年(寛政4)5月蟄居処分を受け版木も没収された。

〔参考文献〕佐野正巳『兵学』1978,第一書房

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