●開元天宝遺事 かいげんてんぽういじ
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中国,書名。4巻。五代の王仁裕(880・広明1〜956・顕徳3)撰。唐の玄宗時代(開元・天宝はいずれも玄宗治世の年号)の都長安の風俗・宮廷の有様,貴族・富豪のはなやかな生活や逸話などを記す。社会事情を知る上でも有用で,当時を研究するには必読の文献。撰者王仁裕は,晩学ながら文才をあらわし,唐末に秦州節度判官(節度使の幕僚)となり,のち蜀(四川の地方政権)に仕えて中書舎人・翰林学士となり,ついで後唐・後晋・後漢に仕えた。蜀の滅亡後,彼が長安で民間から収集した話が本書といわれる。事実にあわない所も多いため,名を仁裕に仮託した偽書であるという説もあるが,清代の目録学の精華ともいうべき四庫全書総目提要は,民間の伝承から取材した限り誤りはやむを得ず,正確さを期すより,本書からわかる唐代の事情こそ尊重すべきであると結論している。續百川学海・歴代小史・説郛などの叢書に収められている。日本では1639年(寛永16)に翻刻本がある。〔参考文献〕子部小説家類『四庫全書総目提要』140