●隠亡 おんぼう
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死体の埋葬・火葬などを業とする者を指したが,転じてそれらの役をする者,その役をもそう呼んだ。御坊・隠墓・煙亡とも書く。以前には,穴掘り・埋葬,あるいは火葬を隠亡にやらせたが,もともと,このオンボウ役は,死の忌を最も受け易いと考えられていたためであろう。したがって,古代には,死体の取り扱いや墓所の番人などに,守戸や陵戸などの特殊の民をおく制をとっていたが,令制が乱れると,僧形の増加と相まって賤民は餌取り法師・非人法師・声聞師などの俗法師となって現れた。なかでも,埋葬・火葬にあたる声聞師・三昧聖・茶筅・鉢屋(鉢叩き)などの半僧形者は御坊と呼ばれた。近世以降のおんぼうは,これらの系譜を引くものである。〔参考文献〕柳田國男『毛坊主考』『定本柳田國男集』9,1962
喜田貞吉『俗法師の研究』(「民族と歴史」3−5〜7)
堀一郎『我が国民間信仰史の研究』2,1960
佐藤米司『穴掘り』(「近畿民俗」53)