●恩納なベ おんななべ
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琉球の女流歌人と伝えられる人物。18世紀ごろから恩納間切恩納村に生まれ育ったといわれるが,生没年は不明。彼女に対する評価もまちまちであり,また人物伝について異論をとなえる人もいる。〈彼女は伝説上の人物であり,封建制下にあって,大らかに生きた女として,民衆がイメージした人物だろう〉(池宮正治)と評するむきもある。作品と伝えられる琉歌(8,8,8,6形式)には,次のようなものがある。〈恩納松下に,禁止の牌の立ちゆす 恋しのぶまでの 禁止やないさめ〉(恩納村の松林のなかに,男女の交遊を禁じる高札が立っている。権力によって,恋愛まで禁止なんてないものだ),〈恩納岳あがた 里が生まれしま 森もおしのけて 比方なさな〉(恋人の村が恩納岳の彼方にある。その山をよけ,かの村を比方に寄せたいものだ)。表現が直截かつ雄大で,よく万葉歌人にたとえられる。