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●園城寺 おんじょうじ

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 園城寺の堂塔は,延暦寺の僧徒によってしばしば焼かれたので,現存する建築はすべて室町時代以降のものである。おもな建築には,室町時代の新羅善神堂・三重塔・一切経蔵,桃山時代の金堂・唐院の大師堂・勧学院客殿・光浄院客殿などがある。このうち,唐院の大師堂には智証大師像二躯と黄不動像を安置してある。彫刻では,前に記した智証大師像が有名。二躯とも平安後期も早いころの坐像で,卵形の頭部は大師の面影を伝えたものと思われ,うち一躯には大師の骨を納めてあると伝え,御骨大師と呼ばれている。ほかに智証大師が唐より帰朝のさいに船中で感得して,園城寺の鎮守とした新羅明神像(平安後期)などがある。絵画では天台系の密教図像集である五部心観2巻が有名である。いずれも白描で,うち完本は智証大師が唐からもち帰ったもの,ほかの巻首を欠く1巻は平安後期に写されたものである。以上のほか絵画・書に多くの寺宝を伝えている。

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