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●オングート

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 中国陰山山脈北方を拠点に,12〜14世紀にかけて活躍したトルコ系の一種族。リョウ※注1※・金の記録では白達達・白韃靼・白韃と記されるが,黒韃靼と表したモンゴル族に対する呼称である。元代には王孤・汪古・永古・雍古歹と記され,色目人の一つに数えられている。歴史上では,モンゴルのチンギス=ハンと敵対したナイマン部ダヤン=ハンが,オングート部族長アラクシ=テギン=クリとの提携を勧誘した際,逆に,チンギス=ハンの側に加わりナイマン部討滅に加担し,チンギス=ハンのモンゴル統一に功績をあげてから顕著になる。歴代のオングート部族長は元皇室の女を娶って国婿の処遇を受け,王(高唐王のち趙王)に封じられた。元朝の知遇に対し,オングートは一貫して元皇室に忠誠を尽くした。根拠地は,綏遠省の北方アイバガ河の左岸に臨むオロン=スム(浄州府)で,王伝徳風堂碑文に記された王名や景教寺院跡の存在により景教を信奉していたことが判明している。高唐忠献王(ゲオルギス)のとき,モンテ=コルヴィノの伝道を受け,カトリックに改宗している。オロン=スムからはカトリック教会跡が発見されており,王族が熱心なキリスト教徒となったことを推測させる。当時のヨーロッパには,プレスター=ジョンの子孫というセンセーショナルな印象を与えた。なお,元代の文人,馬祖常馬潤などは,オングート部の出身であるが,王族とは別の有力な家柄でワルギスを祖とする馬氏一族の出身である。

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