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●オルドス

アジア 中華人民共和国 AD 

 モンゴル語で,中国・内蒙古自治区の黄河の湾曲部に囲まれた地域。古くは河南,最近は河套と呼んでいる。中国人にとくに注目されるようになったのは秦漢時代になってからである。新石器時代に牧畜が始まってから,この地域の遊牧民と南部地域の漢人系農耕民とのあいだに,地域の争奪がしだいに激しくなり,華夷思想の形成とも連動して,これら遊牧民の撃攘が重視されるにいたったからである。匈奴に対する秦の万里長城の構築・冒頓単干のオルドス奪回・漢の長城修復などは具体的現れである。こうして,漢民族と遊牧系諸民族とのオルドス争覇は,漢以後もたえることなく匈奴の別種,赫連勃勃(かくれんぼつぼつ)の夏・チベット族系の党項(タングート)・西夏・モンゴルの達延(ダヤン)汗などがこの地に拠り,中国の諸王朝に対抗した。だが1935年,モンゴルはついに清朝に服属し,以後漢人を中心にオルドスの開発がすすんだ。