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●お水取り おみずとり

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 東大寺の二月堂で毎年3月12日に行われる行事。その行法を行う練行衆は2月20日より戒壇院での別火坊に入り,3月1日より15日まで二月堂の内陣で十一面悔過を六時(日中・日没・初夜・半夜・後夜・晨朝)にわたって国家安泰を祈願するのであるが,この「お水取り」というのは3月12日に二月堂の下の閼伽井(若狭井)に呪師を先頭として7人の練行衆が閼伽水を汲みに行くことをもさすのである。この井戸の水は伝説によると,天平の昔に若狭国の遠敷明神が二月堂での諸神の勧請に遅れたがために,そのわびとして,遠敷川の神水を二月堂の観音にささげたものだといわれている。この水取りの行事は天平時代の霊水信仰を通じた神仏習合行事として知られ,また毎日あがる大松明によって「おたいまつ行事」とも呼ばれている。またこの行法は,奈良仏教の現世利益にもとづく除病延命を祈るものとして1,000年も続けられている。

〔参考文献〕平岡定海『東大寺』1973,学生社

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