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●小野小町 おののこまち

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 生没年不明 平安前期の歌人。『古今和歌集目録』に出羽国の郡司の女,『小野氏系図』に出羽守小野良真の女で,参議篁(たかむら)の孫にあたるとするなど,諸説があるが確定しがたい。9世紀中ごろ,仁明朝から清和朝にかけて歌人として活躍し,僧正遍照(へんじょう)や文屋康秀(ふんやのやすひで)らと贈答した和歌が伝えられ,六歌仙の一人に数えられている。紀貫之(きのつらゆき)は『古今和歌集』の序で〈あはれなるやうにて強からず,いはばよき女の悩めるところあるに似たり〉と評し,女流歌人としての抒情性を高く評価している。勅撰集には『古今集』に18首,『後撰和歌集』に4首,『新古今和歌集』に6首選ばれているのを始め,計66首入集しているが,『新古今集』以下には真作と認めがたい歌も入っている。早くから小町を美人とする美人伝説や,仏教の無常観と結びついた落魄老衰説話などが流布し,中世・近世の文学や演劇などにも大きな影響を与えた。