●音 おと
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聴覚を通して知覚することのできる対象をいう。物理学上の定義としては,物体の振動によって生じる空気の変動をいう。音そのものは,人間によってつくられる音と自然音とに分けられる。前者は,人間同士が伝え合うという意図をもってする発話・音楽演奏などの結果生じた音であり,その形態や意味は諸文化によって異なる。後者は,人間の周囲の自然環境の音や技術文明の結果生じた機械音などである。これらは,音づくりの面では人間の作為は入りこんでいないが,たとえば,「聞き做し」のように,動物の鳴き声を意味あるメッセージとして聴取・理解するような場合は,文化的認識方法による作為である。日本語の「音」は,人の声・けはい・たよりなどを意味している。したがって,音を聴くということは,物理的な音響形式の背後にこめられている意味を読みとること,また,そこに意味を与えることであり,物理的対象そのものを単に生理的に受容することとは異なるのである。