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●御師 おし

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 伊勢神宮では「おんし」という。主として神社と信者のあいだを仲介する下級の神職。御師の語は御祈祷師から出たといわれるが,もと仏教者のあいだで使われたことばで,師檀関係をむすんだ人が師に敬称をつけたことに由来するらしい。平安時代中期以降,熊野・伊勢・石清水・白山などの諸社に現れた。これは律令政府が神社の経済的基盤として与えた神田・神封・庄園などが,政府の統制力と地方政治の混乱から無名化するなかで,諸社が経済力(信者)獲得を目的として地方に進出する必要があったことによる。御師は担当地区に進出して信者をつくり,檀那に代って祈祷をささげ,また檀那に御札や大麻などを配り歩き,初穂を得て収入とした。伊勢御師は熊野御師が檀那とのあいだに先達を介在させたのに対し,直接に檀那を歴訪したから師檀関係が強かった。御師は参詣をすすめ宿泊の便宜をはかり,土産として伊勢暦・伊勢白粉などを配り,参宮を目的とする伊勢講を結成した。

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