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●小沢蘆庵 おざわろあん

アジア 日本 AD1723 江戸時代

 1723〜1801(享保8〜享和1)歌人・歌学者。犬山城主成瀬家の家臣。初め武道で立とうと諸国修行の旅に出たが,35歳のとき江戸で敗れたのが動機で,文の道を志すことになった。和歌を学んだが,常上派の流風にあきたらず,真淵らの擬古派をも排して,「ただこと歌」を提唱した。古今集を学んでいたため,序の中からヒントを得たのであった。博学で聞こえた人で,国学をきわめたばかりか,漢学や国史・中国史に通じ,宣長に〈都に歌人蘆庵あり〉と称賛されたほどで,その持論は,香川景樹によって継承されて「調べ論」へと発展することになった。復古主義に陥ることを戒め,より直接に現代人の心情を古今調の風韻に詠みこもうとしたことは,歌道史の上で特筆されるところである。晩年には,上田秋成が接近し両者はたがいに心を許し合っていた。『ちりひぢ』『振分髪』などの歌論書のほかに,歌集に『六帖詠草』,研究書に『歌合部類』『類題六帖』『難蔵山集』『古今六義諸説』など多数みられる。