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●阿国歌舞伎 おくにかぶき

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 出雲の阿国が創始した初期歌舞伎の名称。17世紀初頭,風流踊から出た「かか踊」「ややこ踊」「念仏踊」などを演じていた阿国が1603年(慶長8),京都で新演出を加えた興行を行い,自ら男装して,きらびやかな衣裳・刀脇差を差し,首からロザリオをかけ,道化役の猿若を供につれて登場,茶屋女と戯れる様を演じた。これはミュージカル的な構成だったが,当時の人々の大きな喝采を俗びて,「かぶき踊」と呼ばれた。かぶきという語はかたぶくの名詞で,かぶき者というと,当時並はずれた行為・異様な姿をする者・あばれ者を意味したが,阿国の踊りは実に適切な名称であったといえる。これには阿国の夫,あるいは提携者とされる名護屋山三,または狂言師二十郎などの指導によるものと推定されている。以後,阿国は結城秀康の城中に召され,また江戸で興行するなど華々しい活躍をし,多くの追随者を生んで,女歌舞伎・遊女歌舞伎に引き継がれ,やがて歌舞伎劇へと発展していった。

〔参考文献〕河竹繁俊『日本演劇全史』

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