●応用地理学 おうようちりがく
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地理学の応用に関する研究領域をいう。これは地理学の諸分野における応用的研究の総称とみることができる。地理学の基礎理論とそれにもとづく実証的な成果を住民の福祉の向上やサービスを行うためや利潤追求を高めるため未解決の諸問題を抱える公共機関・企業などの要請に対応し,活かそうとする研究で,地域科学や環境科学としての研究分野の一つでもある。1956年から国際地理学会(IGU)にこの委員会が設置され,1960年のストックホルム会議では,応用地理学に大きな関心が集まり,[1]応用地理学の範囲と内容の明確化,[2]応用地理学を志向する学徒の補助的な教養の問題を研究すること,[3]可能性のある就職先の目録作製,について国際協力を誓った。この学問は,新しく成立し注目を浴びて急速に発達したが,その体系・方法論については十分なされていない。応用地理学の研究分野は,災害や国土計画などの応用地形学・土地利用・都市計画・名種地図作製,地域開発など多岐にわたり,その貢献度も高くなってきている。【応用気候学】気候の諸要素の相互関係,気候と人間・生物・環境との関係について,人間生活の向上に応用するもので,産業・生活と結びつけ,大気汚染,スモッグや異常気象に対処し,防災上の観点から予見したり,予報を出したり,実証研究によって,基礎資料を提供する役目をもっている。
【応用地形学】人間の環境としての側面を重視して地形を取り扱う。水害地形分類図・土地条件図の作成などによって,山崩れと地すベり,洪水・高潮などに対する防災と,発電所・港湾・道路・橋梁の立地,地盤沈下や河川・湖沼などの水汚染と土壌汚染などの問題に応用され,環境アセスメントは,無秩序な開発の未然の防止と開発された地域での環境改変を抑制する方法として注目されてきている。
【人文地理学とその応用】社会の積極的な面への応用で,社会の向上進歩につながる地域秩序の再編に関するものであり,国土総合開発・産業立地・都市や農村の地域計画・観光開発とか,生活環境整備としての生活圏・交通圏・商圏の地域実態調査・地域診断・企業診断などがある。次に社会問題の解決を図るための応用として災害問題・交通問題・土地住宅問題・農村問題・都市問題・食料問題・人口問題などにも積極的に地理学者の業績が発揮され蓄積されてきている。
【計量地理学】日本地理学会において,計量地理学研究委員会が発足したのが1968年であり,きわめて新しい分野である。この分野は地図学・地球物理学・郡市計画・情報科学などの領域と関連が深く,データ収集・処理の技術の進歩が著しいため,とくに地図作成の自動化,衛星写真に代表されるリモートセンシング技術の地図の応用,地図のデジタル化によるメッシュマップやコンピュータマップなどに大きな役割を果たしている。とくに,地域計画や国土計画などにおいて,官民と大学の研究機関との連係が探まり,計量地理学分野での果たす役割も大きい。