●王禎農書 おうていのうしょ
アジア 中華人民共和国 AD
中国,元の王禎が著した農業技術書,22巻(または36巻)。農桑通訣6巻,穀譜4巻,農器図譜12巻よりなる。1313年(皇慶2)の刊。王禎は山東省東平の人,安徽省旌徳県・江西省永豊県などの知事を歴任し,その間,華北・華中の農業事情を見聞するとともに,古今の農書を博捜して本書を撰した。その特色は華北の畑作農業と華中の水田農業の両者を対象にしていること,従来看過されがちであった農具についても注意をむけ,南北の農器具200余種を網羅的に図示したことなどにある。『四庫全書総目提要』が,元代の他の2種の農書である『農桑輯要』『農桑衣食撮要』に比べ,質量ともに優っていると評するように,この時点での中国農業技術を集大成したものといえる。