●王仙芝 おうせんし
アジア 中華人民共和国 AD
?〜878中国の唐の末期におこった農民反乱の指導者の一人。濮(ぼく)州(山東省)の人。文武の教養を備え,唐の官僚になろうとして何度も試験を受けたが,いずれも失敗したといわれている。若いころから塩のやみ売り商人として富を蓄え,無頼(ぶらい)を養ったり任侠を好んだ。唐末の貴族・官僚や宦官などの政争による政治の腐敗・連年の凶作による農民の窮乏化が唐の社会的不安を一挙に増大させたのに乗じて875年(乾符2)長垣(ちょうえん)(河南省)で蜂起し,濮州・曹州を陥落させた。ときを同じくして黄巣も乱をおこし,王仙芝の蜂起に加わると,たちまち巨大な勢力となって山東諸州を流寇し,数カ月間で数万の反乱集団となった。はじめ王仙芝は黄巣と行動をともにしたが,唐が乱を鎮める手段として王仙芝だけに官職を与えて懐柔しようとしたため,黄巣が怒り,反乱集団は二手に分かれた。その後,反乱の過程で878年2月,揚子江中流域の北岸の黄梅県(湖北省)で敗死した。〔参考文献〕堀敏一「黄巣の叛乱」東洋文化研究所紀要13,1957
堀敏一「唐末諸叛乱の性格」東洋文化7,1951
![]()