50音順    検 索

●往生要集 おうじょうようしゅう

アジア 日本 AD 

 比叡山横川(よかわ)の恵心僧都源信が,985年(寛和1)多くの仏教経典や論書などから往生極楽に関する重要な文章を集めたもので,1部3巻よりなる。引用された文献は112部・617の文章におよび,数多い源信の著作のなかでも主要な著作の一つ。〈予がごとき頑魯(がんろ)の者〉という反省から出発しており,道俗・貴賎・賢愚の区別なく,等しく救われる道は念仏の一門のみだという基本的な立場に立って書かれている。内容は十大文(10章)よりなり,現世の苦しみを離れて,極楽世界に生まれることを願うべきことからはじめて,そのために修すべき行法として念仏そのほかの行をあげ,さらに,念仏の利益・念仏を勧める理由などが説かれている。本書は,その後の法然・親鸞など,日本浄土教の展開に大きな影響を及ぼしただけでなく,文学や芸術方面などに与えた影響も広くかつ大きい。また本書の成立した翌年には,関文徳によって宋に伝えられ,そこでも多くの信者を得た。

01