●遠近法 えんきんほう
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遠近法とは,現実の三次元空間における諸対象の遠近関係を二次元の平面上に描き出す方法のことである。遠近法の主要なものは,透視図法の原理にもとづいた透視画で,その正確な表現が達成されはじめたのはルネサンス期においてである。アルベルティは『絵画論』で,〈視線は眼を頂点とした視角錐を造る〉〈絵とは,この視角法を,底面に平行な任意の平面で切りとった断面図であって,これは底面つまり見られるものの形と相似形である〉と述べている。平行な直線群がただ一つの消点をもつこの透視図法の表現方法を,線遠近法ともいう。このような透視図法が確立されて遠近の表現が視覚的に正確なものとなった。そのほか遠近を表す方法としては,遠くのものは輪郭をぼかし,明暗も少なく,色も薄くして遠近を表す空気遠近法や,遠くにあるものは見える部分だけ描き,かくれた部分は描かない重なりの遠近法などがある。〔参考文献〕黒田正己『透視画−−歴史と科学と芸術−−』1976,美術出版社