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●沿海州 えんかいしゅう

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 ソ連邦シベリア南東端にあり,東は日本海,北西は現在の中国東北地方,南端は豆満江を隔てて北朝鮮と接している。ソ連邦ロシア連邦共和国に属し,首都はウラジヴォストーク。面積16万5,900平方km,人口172万2,000人(1970)。単調な海岸線と平行してシホテアリン山脈が走り,西部のウスリー川流域とハンガ湖周辺には農耕可能な平野がひろがっている。気候は大陸性であるが,夏は太平洋高気圧の影響を受けて比較的温暖で雨が多く,山地には針葉樹の美林がひろがっている。住民の大半はロシア人・ウクライナ人で,平野部に中国人・朝鮮人が住む。この地域は旧石器時代からの遺跡が多く発見されている。記録に残っている最古の民族は粛慎であるが実態は不詳。5世紀後半からは靺鞨族が中国との交渉を始め,やがて靺鞨族最初の国家渤海が698年に成立した。927年(天顕2)遼によって渤海が滅亡すると沿海州にツングース系の女真族が台頭して,1115年(権国元)金を建国し,遼・北宋を滅ぼして南宋と対峙した。金が1234年(天興3・太宗6)蒙古軍に滅ぼされたのち,明・清の領有をへて1860年(咸豊10)の北京条約で沿海州はロシア領となり,1916年にはハバロフスク経由ウラジヴォストークまでのシベリア鉄道が完成した。1917年の革命後,1922年(大正11)の日本撤兵を境にソヴィエト政権が確立した。現在ではウラジヴォストークを中心に鉱工業が発達し,また畜産・大豆を中心とする農業・漁業も盛んである。