50音順    検 索

●エロス

ヨーロッパ ギリシャ共和国 AD 

 ギリシア語で「愛」や「恋」を意味する男性名詞の神格化。ホメロスではエロスがうたわれているが,神格化されていない。ヘシオドスは『神統記』で,アフロディテが神々の仲間入りするとき,エロスが彼女に従ったと語る。エロスとアフロディテとを結びつける傾向は,時代とともに強まる。ヘレニズム時代には,エロスは弓と矢を携えた少年として描かれるようになる。ローマ時代には,クピド(すなわちキューピッド,ギリシアのエロスにあたる)は,ウェヌス(すなわちヴィーナス,アフロディテにあたる)の子とされる。エロスを宇宙生成と結びつける例は,早くパルメニデスの断片にみえる。プラトンの『饗宴』はエロス讃美論として有名。二つのアフロディテにつながる二つのエロス(男女の愛と少年愛)を区別し,後者を讃美する論。エロスを,宇宙の万象を支配する原理としてとらえる論。なかんずく,エロスを,「完全なるものへの欲求」とする論が有名である。

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