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●越州窯 えっしゅうよう

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国陶磁史上,代表的な窯の一つ。越の地方で焼かれた古風な青磁を総称していう。越州は現在の浙江省紹興を中心とする地域であるが,近年の発掘調査によれば,古窯址は浙江のみにとどまらず,江蘇から福建にまで及んでいる。良質な陶土と交通の便に恵まれた越は,すでに春秋戦国時代から灰釉陶の産地であり,後漢には青磁の焼成法が完成していた。上虞小仙壇窯はその主要な窯址である。三国・晋の時代になると青緑色を帯びた各種の壺・碗・皿・上部に祠堂や供養者をのせた明器の類などがつくられ,盛んな製作活動は一時期を画する。隋・唐初の低迷期をへて,晩唐から五代が越州窯の最盛期で,秘色(ひそく)と呼ばれる美しい浅緑色を呈する青磁が焼成され,中国のみならず日本・朝鮮でも珍重された。しかし宋代になると,北方諸窯の隆盛,浙江龍泉窯の本格的青磁の出現によって衰退にむかう。唐・五代の窯址は余姚県上林湖畔に最も多く,今までに二十数カ所が,豊富な遺物とともに発見されている。

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