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●蝦夷征伐 えぞせいばつ

アジア 日本 AD 

 奈良時代末期から平安時代初期,日本古代国家統一をなすにあたり,東北地方の住民を武力によって制圧・服属させたことをさす。中央に服しない東国の人々(東夷)のうち,奥地にいる最も暴強な分子を蝦夷と表記し「えみし」「えびす」と呼んだ。なお,「えぞ」と呼んでアイヌ民族をさすようになるのは中世以降のことである。古代国家の支配確立をめざす東北経略は,奈良時代前半には律令制国郡の設定,城柵の設置,柵戸制による植民活動であり,これらに伴う軍事行動が展開されていく。こうした動きに対し蝦夷は拠点を構え大規模な抵抗を示したが,この拠点攻略のために行われたのが蝦夷征伐である。801年(延暦20)坂上田村麻呂による岩手県南部の胆沢制圧,811年(弘仁2)文室綿麻呂による岩手県北部の制圧などがそれである。制圧された蝦夷は大城柵のもとで俘囚集団となったが,その後も878年(元慶2),939年(天慶2)の秋田の蜂起にみるとおり,出羽の反乱は慢性化した。