●疫病 えきびょう
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『古事記』には役病(えやみ)とあるが,『日本書紀』では疫疾・疾疫・疾気と書いて,エヤミ・エノヤマイと読む記録がある。また『大宝令』には,疱瘡(もがさ)をはじめ,時気(流行病総称)・傷寒(熱病)・瘧(マラリア)・利(痢病)・悪疾(ハンセン氏病)がある。552年(欽明天皇13)の疱瘡は,仏教を迎えたための神のたたりとされ,奈良時代の裳瘡(もかさ)は,外国からの伝染という。当時の療法は主として仏教の祈祷・僧尼の医術によった。平安時代には19回の痘瘡があったが,当時これらは藤原一門に制圧された人々の怨霊による流行とされ,御霊会を行い,御霊(ごりょう)神社を建てて鎮めている。今宮神社の摂社疫神社のやすらい祭は,よく知られているところであり,また道饗(みちあえの)祭は疫気が入るのを防ぐため,都の4隅で守護神を祀ったものである。宮廷では,僧徒の加持祈祷や陰陽師の卜占・符呪を重んじた。
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