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●エウリピデス

ヨーロッパ ギリシャ共和国 BC480 

 前480ごろ〜前406 アイスキュロス・ソフォクレスと並ぶ古代ギリシアの3大悲劇詩人の一人。彼の作品は総数90余篇におよぶと伝えられているが,現代に残されているのは19篇で,そのうちでも上演年代の明らかなのは8篇である。アッティカ悲劇の上演形式はアイスキュロスやソフォクレスによつて改良され,発展したが,エウリピデスはこの点では貢献することはほとんどない。彼が他の二者と異なるところは,思想面においてである。彼はソフィストたちの洗礼をうけ,アナクサゴラスの哲学に影響されて,伝統を破壊し,神の正義が支配する世界を拒否している。新しい合理主義を受け入れた人間中心の彼の思想においては,神々も英雄も平凡な人間のように行動している。崇高で荘重なソフォクレスの悲劇とは異なって,彼の作品は人間的な情熱,奔放なロマンに満ちている。このような新思想に強く影響された彼の作品が,保守的なアリストファネスの喜劇において,徹底的に椰楡されたのは当然であろう。晩年のエウリピデスはマケドニアの宮廷に招かれ,そこで前406年に没した。彼がアテナイを去った動機は自らの祖国,あるいは都市国家への訣別であった,といわれる。