●雲屯 うんとん
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12世紀から18世紀にかけて栄えた北ヴェトナムの貿易港。その位置はハイフォン(海防)の東方約80kmの雲海島に比定されている。この港は古くから南方諸国・ジャワ・シュリーヴィジャヤ・シャムなどの貿易船が集まった。とくに陳朝(1225〜1400)には,ほかの南方の貿易港が衰えて雲屯の重要性が高まった。雲屯は貿易港として重要であるだけでなく,国防上からも重要であった。元の世祖が1287〜1288年にかけて,ヴェトナムに遠征して失敗したのは,ヴェトナム水軍が雲屯付近で,元の輸送船団を撃破したためであった。明がヴェトナムを征服すると,1408年,この地に明の雲屯市舶提挙司が設けられた。雲屯は中国との貿易港として重要であり,中国人の住民も進出した。このような島に貿易港が開かれたのは,いろいろな外国人が居留する港町を,本土から離すためと考えられている。〔参考文献〕山本達郎『安南の貿易港雲屯』東洋学報(東学)8。