●ウマル=ハイヤーム
AD1048
1048〜1131 イランの東北部,ニーシャプールに生まれた哲学・天文学・数学・科学者であり,詩人でもある。“天幕作り”を意味するハイヤームを号した。26歳でセルジューク朝(1038〜1194)のスルタン,マリク=シャー(在位1072〜1092)の宮廷に登用され,多くの科学書を著し,“マリキー暦”あるいは“ジャラリー暦”と呼ばれる正確な暦を残した。イランの新年の歴史・祭祀を記した『新春の書』も彼の著作だが,ペルシア文学の名を世界に知らしめたのは彼の四行詩集『ルバイヤート』である。現在までほぼ120種もの写本刊本が知られており,内容も100首から2,000首まで諸説ある。作風は刹那主義・唯物主義・運命論的であると評されるが,簡潔な形式と平易な表現は時代と文化の差異を超えて親しまれ,ことに19世紀半ばに,イギリスの詩人,E.フィッツジェラルドの名訳により,イラン国内よりむしろ欧米で早くから高く評価されてきた。