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●姥神 うばがみ

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 母子神信仰の一つで,子供を育てる乳母・母の霊を祀る信仰。なかでも水と関連してくることが多い。各地の地名に姥ケ井・乳母ケ池・姥ケ淵・姥ケ懐(うばがふところ)と呼ばれる所が多く,母と子の伝説を伝えている。たとえば京都府丹波地方に伝わる乳母ケ淵では,あやまって殿様の子を淵に落とした乳母が投身した所と伝え,新潟県三島郡地方の姥ケ井伝説では,小木の城主の子を背負った姥が,あやまって井戸のなかに落としたため,自らもあとを追って身を投げた。その後この井戸の傍で「うば」と呼べば底から泡が湧き出ると伝えている。うばの名称がつく池・淵・井戸,さらには乳母桜姥母石などの樹木・石にまつわる伝説にはこうした内容のものが多く,本来は水辺にすむ巫女が大神の子を生み育てるという信仰がもとにあったといえる。また姥は老女というイメージが一般的であるが,本来は必ずしも老女ばかりをさすものではなく,目上の女性の総称であった。