●内と外 うちとそと
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人間関係やつき合いの親疎・区分を表す日本人の観念。“内”なる関係は自己と同一の観念をもち,同一の基盤に立つという場合に用いられ,伝統的な社会関係では主として家・村,家族・親族などが“内”にあたり,会社・グループなど自己が属する各種集団を内としている。これに対して,“外”は家や村より広い範囲,家族・親族外の範囲と,他集団をさし,世間ということばが外なる観念に相当する。しかし,内と外という区別は必ずしも明確なものではなく,村・親族が内と外との境界領域という性格をもつとともに,内と外という区分が人間関係・集団のひろがりによって幾重にも重複している。たとえば村や親族は家・家族を単位とした場合には外にあたり,日常生活を維持する単位としての村,出自集団としての親族と捉えた場合には内にあたる。また“渡る世間に鬼はなし”“一歩外に出れば七人の敵”という諺が示すごとく,外・世間に対しては相反する観念をもっている。