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●ウィンザー家 ウィンザーけ

ヨーロッパ フランス共和国 AD 

 イギリス現王室の名称。1917年以来のものである。本来はハノーヴァー家と呼ばれ,1714年にステュアート家の血統が女王アンをして最後にとだえたときに,ドイツから入ってイギリスの王位を継承したときに始まった。初代の王はジョージ1世(1714〜27)であり,以後ハノーヴァー公国(ドイツ名ではハンノーファ,選帝侯国中の1国)とは同君連合の体裁をとった。この王家の統治下で責任内閣制が発達し,19世紀には女王ヴィクトリアの長い治世(在位1837〜1901)がイギリスの最盛期となる。ハノーヴァーとの同君連合は女王の即位とともに終わる。その夫君はザクセン=コーブルク=ゴータ公の次男アルバートであった。両人のあいだに生まれたのがエドワード7世(1901〜10)王は父の実家名をとって王家の名称をサクス=コーバーグ=ゴータ家(ザクセン=コーブルク=ゴータの英語読み)と改めた。第一次世界大戦がおこって3年後に,ジョージ5世(1910〜36)は国民の強烈な反ドイツ的感情を考慮して,1917年6月20日に王族たちがドイツ的な称号を捨ててイギリス名に改称することを言明,同年7月17日に新名称,ウィンザー一家を布告した。この名称はロンドンの西方約36kmのところにあって国民が誇りとする古城の地名に由来する。ジョージのあとを継いだが1年間で退位したエドワード8世(1936),その後に思いがけなく王となったジョージ6世(1936〜52),そして現在の女王エリザベス2世(1952〜),いずれもこの王家の出身である。なおエドワード8世は退位後ウィンザー公と称せられたが,貴族の呼び名に使われたのはこれが最初である。1960年2月8日現女王は勅して自分とエジンバラ公フィリップとのあいだから出てくる子孫はウィンザー=マウントバッテンと称せられると定めた。マウントバッテンはフィリップの母の生家を表す名称で,もとはドイツの貴族(バッテンベルク)であったが第一次世界大戦中に帰化し名称も改めたのである。ただしその勅令では王家の名称が今後もウィンザーであることをつづけるとされている。名称の点で現王室の歴史は新しいが,実質的にはジョージ1世以来の一貫したものであり,そのあいだにイギリスは最盛期を経過して衰退期に入ったのである。とくにウィンザー家は国内・外の両面で難局に直面しているが,現王室に対する国民多数の尊敬と信頼の念が保たれているようにみえる。

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