●ヴァレンヌ事件 ヴァレンヌじけん
ヨーロッパ イタリア共和国 AD1791 サルデーニャ王国
ヴァレンヌはフランスの東部国境近いムーズ県の町。1791年6月20日夜,国王一家の逃亡事件がおこった。ミラボーの死(1791年4月2日)後,国王ルイ16世は議会と政治クラブの圧力を嫌い,国王支持の強い地方都市へ逃れたいと考えていた。1791年4月18日の脱出は失敗するが,スウェーデン大使フェルセンの手びきと,王妃マリ=アントワネットのすすめで2カ月後再び決行。皇太子・王子・王妹とともに変装し,ベルリン馬車でブイエ侯の所管であるメッスをめざしたが,変装を見破られヴァレンヌで市の国民衛兵隊によって捕えられた。議会はこれを偶発事件とみなし王権の一時的停止で急場をしのいだが,王が国を捨てたとの印象はぬぐえず,パリでは7月17日,共和政請願運動もおこった。バルナーヴなど三頭派の指導者は,王権擁護の姿勢を強めつつ憲法の完成を急ぐが,この事件はのち,国王が処刑される遠因となった。