●インカ族 いんかぞく
南アメリカ 南アメリカ AD
13〜16世紀中ごろに南アメリカ北西のアンデス地方に栄えた部族で,その国をインカ帝国という。マヤ,アステカとともに古代アメリカ文明を代表するものである。1532〜33年スペイン人に滅ぼされた。文字をもたなかったため,その起源については神話として残っている説話でしかうかがえないが,征服したスペイン人の記録によると1250年ごろペルー南部のクスコ地方でおこり,1445年にはティティカカ湖付近にまでひろがり,1470年以後の領域は,北はコロンビアから南はアルゼンチンおよびチリに達し最盛期を現出した。しかしフランシスコ=ピサロの率いるスペイン軍の侵入により滅亡した。太陽の化神である皇帝(インカ)を頂点に貴族・神官・平民へとピラミッド型をなす中央集権的な階層社会を構成。生産・消費から個人の生活にいたるまで国家の統制下にあった。神殿などの石造建造物・道路網など建築・土木技術の発達がみられる。農耕が経済的基礎である。