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●石見銀山 いわみぎんざん

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 石見国邇摩(にま)郡大森(島根県大田市大森町)で中世末から近世初頭にかけて盛況をみた銀山。戦国大名大内氏の支配下にあった16世紀はじめ,博多の貿易商人神谷寿禎らによって開発され,銀精錬の新技術の導入,専門の鉱山業者の出現など,江戸時代前期に最盛期を迎えた日本の貴金属鉱山の先駆的役割を果たした鉱山である。開発後30数年にわたって,大内・尼子・毛利らのめまぐるしい銀山争奪戦が展開され,やがて豊臣政権,ついで徳川政権の管轄するところとなった。関ケ原合戦後,銀山とその周辺はいちはやく幕領とされ,1601年(慶長6)大久保長安が奉行となって下向,大森に陣屋を構えて銀山の経営と幕領の支配にあたった。長安の配下で産銀は激増したが,17世紀半ばよりしだいに産銀は減少し,以後は衰退の一途をたどって幕末にいたった。現在残された坑口跡・代官所跡・城跡などを中心に,「石見銀山遺跡」として国指定の史跡となっている。