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●磐舟柵 いわふねのさく

アジア 日本 AD 

 7世紀半ば,東北経略のために越後国磐舟に設けられた城柵。創設については,『日本書紀』648年(大化4)4月条に〈磐舟柵を治めて以て蝦夷に備ふ。遂に越と信濃との民を選びて,初めて柵戸を置く〉とある。同柵は前年に置かれた渟足柵とともに,当時日本海側における蝦夷経略の拠点であった。『続日本紀』698年(文武天皇2)12月条および同4年2月条には石舟柵(『続紀』は石舟と記載)の修理が行れたことがみえており,設置後50年を経過してもこの城柵が利用されていたことをうかがわせる。停廃の時期については定かではないが,712年(和銅5)出羽国が設置されるにおよんで,和銅年間(708〜714)には廃止されたものと思われる。その位置については,新潟県村上市岩舟町に鎮座する岩舟神社後方の明神山および浦田山付近と考えられており,浦田山の日本海に面した部分の丘陵線からは,堅穴式石室状の遺構が発見されている。ただ,その後の調査でも,城柵址と認められる施設の痕跡は確認されていない。