●岩のドーム いわのドーム
アジア イスラエル国 AD
イェルサレムの聖域にある聖なる岩の露頭を覆って建てられた八角堂。688〜691年にウマイヤ朝カリフ,アブド=アルマリクの命による。内部は2重の回廊と中央の円堂からなる。中央の聖石から預言者ムハンマドが天界をめぐるミラージュに旅立ったという伝説がある。円堂の上には直径20.4m,高さ35.3mの木造2重殻ドームがのっている。内面には極彩色のストゥコ装飾がある。外壁のタイル・ドームなどはオスマン=トルコ時代に補修されたものだが,側廊のアーケードのみごとなモザイクは創建当初のものだといわれる。そこには赤・緑・金色などで,王冠・花環・ブドー唐草などが象徴的に表現され,初期イスラーム美術の面影を伝え,現存する初期イスラーム時代の最も美しい建物の一つ。〔参考文献〕深井晋司編『イスラーム美術』大系世界の美術8,1972,学習研究社