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●岩戸山古墳 いわとやまこふん

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 福岡県八女市にあり,文献史料との対比によって築造年代と被葬予定者の身元を確実にしえる,古代史上最重要な前方後円墳。全長約170mで周濠・周堤をもち,後円部北東に1辺約43mの“別区”を設ける特異な形状を示す。岩戸山古墳を中心とする東西6kmの範囲には5世紀後半から7世紀にわたる時期の大小100基ほどの古墳が分布し,古来,筑紫の君一族の墳墓とする伝承があった。とくに岩戸山古墳は「筑後国風土記逸文」が記述する筑紫君磐井の墳墓そのものと考えられるにいたった。磐井は筑後平野を基盤とする有力な古代豪族で,6世紀前半(継体天皇21年夏から同22年冬まで)反乱をおこし鎮圧された。墳丘と別区には埴輪列もみられるが,きわめて特徴的なのは“石人・石馬”および楯・靫・刀などの石具が配されることである。人形原台地の地名はここに由来する。これらが破壊されて伝えられたことも確実で,磐井の反乱時の戦闘を考慮する見方もある。

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