●磐座 いわくら
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山中にあって単立,あるいは周辺に散する類と一見相貌を異にする巨岩が霊験視され,神霊の憑依する場とした祭祀遺跡。『日本書紀』の天孫降臨記事中に〈皇孫乃離ニ天磐座〉とみえ,『延喜式』に石座神社が記されている。仏寺の影響以前,社殿造立に先だつ信仰がうかがえるが,後世も磐座を畏視する信仰は継続している。神体山として著名な大和の三輪山山中の磐座付近から手づくり製祭祀土器の類(4世紀ころ)が発見された。滑石製模造品の出土する事例もある。これらの土製・石製祭器は初期古墳の出土品と共通する要素がみられるから巨石奇岩への畏敬は大和工権成立前後の神道儀礼としてとらえることができる。群馬県赤城山の櫃石,島根県飯石神社の神体石,岩手県磐手神社の巨岩などが好例。宗像沖ノ島の祭祀遺跡,長野県の鳴石,茨城県鹿島神社の要石なども,一種の磐座の類とされよう。高僧のへそのお塚,庚申塚,冨士塚などにも磐座的信仰の残存形態を読みとれる。
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