●イノニュ
アジア トルコ共和国 AD1884 オスマン帝国
1884〜1973イズミルに生まれる。本名は,イスメット=パシャ。トルコ共和国の第2代大統領(在任1938〜50)。第一次世界大戦に敗北し,西欧列強によって国土分割の寸前の状態から,“救国戦争”をおこして独立を維持し,帝政を打倒し新生共和国を建国したケマル=アタチュルク(アタチュルクは尊称でトルコの父の意)の右腕といわれた軍人・政治家。その功労はケマル=アタチュルクの政治路線を守ったことと,第二次世界大戦において事実上の中立を守りぬいたことである。1950年の多党化開始で政権を政敵メンデレスに譲ったが,1960年の軍部クーデタの1年後,再び首相となり,トルコ政界の黒幕的存在となつた。1950年の憲法改正により,国政の実権は首相のものとなり,大統領は単なる元首となった。〔参考文献〕大島直政『アナトリア歴史紀行』1981,自由国民社
大島直政『ケマル=パシャ伝』1984,新潮選書