●委任統治 いにんとうち
AD
第一次世界大戦後,敗戦国となったドイツおよびトルコの植民地およびそれに準じる領土は,国際連盟の監督のもとに置かれた。そして,国際連盟は,イギリス・フランス・日本などに統治を委任した。この統治を委任統治という。第一次世界大戦において,協商国側は,領土併合の意図がないことを公表して戦争を遂行してきた。しかし,戦勝後,イギリス・フランス・日本は,同盟国側の旧植民地およびそれに準じる領土の併合を強く要求した。これに対して,遅れて参戦したアメリカは,領土不割譲の理想主義とイギリス・フランス・日本に対する警戒感から,強く反対した。アメリカの代表ウィルソンは,その案として,国際連盟の強力な監督のもとの委任統治を主張した。しかし,これは受任国の強い反対で実現できなかった。そして,受任国は立法・司法・行政の全権を掌握し,国際連盟に対しては年報の報告義務を負うにとどまった。こののち,日本は赤道以北ドイツ領太平洋諸島の委任統治を行った。