●イード
AD
年々めぐりまわってくるものの意で祭を意味するアラビア語(トルコ語ではバイラム)。イスラム以前には多くの祭日があったが以後は犠牲祭と断食明けの祭り(2大大祭)に整理された。前者をさらに大祭と呼び後者を小祭と呼んでいる。これ以外の祭であるマウリドやヒジュラ暦の新年などは必ずしもィスラムが指定した祭りではないので画一的祭日ではない。犠牲祭(イードルアドハー)はアブラハムが神の命に服して我が子イスマーイール(ユダヤ教ではイサク)を捧げようとしたときに神は貴き動物犠牲をもって代えられたという故事に由来するもので,メッカ巡礼の最後の日(ズルヘッジャ月の10日)の犠牲儀礼にあわせて全イスラーム圏において一斉に動物儀牲が行われる。この祭は4日間つづく。断食明けの祭りはラマダーンの断食月が終えて次のシャウワール月の1日(新月が昇ると同時に始まり3日間つづく)から始まる。このあいだにエジプトでは女たちがナツメヤシの葉を片手に墓参を行う。イードには昼前の合同礼拝があり,イードの「喜捨(ザカート)」(カンパ)が集められる。このほか祭の前後に貧者に対する施しが各所で行われる。人々は晴着を着て外出し相互に祝いの言葉を交わし喜びあう。また相互に親戚や知人友人を訪問しプレゼントを交換する。遠方の知人友人にはこのさいに祝いのカードを送る。