●遺伝 いでん
アジア 中華人民共和国 AD
生物の備えもつ形質(身体的心理的特徴)が,染色体内に含まれる遺伝子を通して,一つの世代から次の世代に伝達される現象。遺伝の科学的研究は,メンデルの法則が1900年に再発見されてから,動植物を材料に実験研究され,その法則や概念がしだいに人類にも応用されるようになってきた。現代では遺伝を決定するのは遺伝子と考えられ,分子生物学等の展開もあって遺伝子の組み換えや合成等の試みも実験的に行われるようになっている。しかし人間の場合とくに心理的間題となると,遺伝子そのものの直接の働きと表現された心的現象とのあいだには非常に多くの中間過程がある。その上動植物のように交配や隔離をすることが許されず,1組の親からの産児数も少なく,また一つの世代が長いこと,およびその測定や評価上にもむずかしい研究上の問題があって一概にはいえない。現在用いられている伝統ある研究法には,家系研究法と双生児法がある。