50音順    検 索

●一般感覚 いっぱんかんかく

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 共通感覚ともいい,5感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)がそれぞれに個別に知覚する特定の感覚とは違って,人間一般にみられるそれらを共通に貫き,統合する感覚のことである。アリストテレスに由来し,彼によれば感覚は目的によってそれぞれ特殊な感覚器官をもつが,もとは単一なものと考えるべきで,一般に人間は同じ種類の感覚だけでなく,異なる感覚間でも相互に比較・識別できる。たとえば胆汁を黄色で苦いと知覚するのは,視覚上の黄色と味覚上の苦さを一つの対象に結合して同時に意識できるからである。またヴントは身体内部の感覚のような器官の不明な感覚を総称した。この共通(一般)感覚はローマの古典,とくにキケロによって社会の成員間に一般に共通する判断力という意味からコモン=センスに変容するようになったが,もとの意味はなお底流として生きつづけ,現代人にはとくに新たな問題を投げかけている。

〔参考文献〕中村雄二郎『共通感覚論』岩渡書店