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●五日市憲法 いつかいちけんぽう

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 東京都西多摩郡五日市町深沢の深沢家文書のなかから発見された私擬憲法草案の一つ。一民権家千葉卓三郎の起草になる。起草にあたっては,深沢名生(なおまる),権八父子をはじめとする五日市地方の民権家らの研究・討議の跡がみられ,その自主性が注目される。内容は,国帝・公法・立法権・行政権・司法権の5編200条以上の条文からなる。なかでも自由権の保障については,非常に注意が払われており,植木枝盛起草の「日本国国憲案」と比較しても,質・量ともに匹敵する。しかし植木の「日本国国憲案」においては,人権の位置付けが絶対的・無条件のものであるのに対し,五日市憲法のそれにおいては,人権規定が,法の定めるところによっており,この点において五日市憲法は,「日本国国憲案」と大きく異なっている。いずれにしても,地方の山村で200条以上もの私擬憲法草案が作成されたことは,自由民権史上,大きな意味をもつ。