50音順    検 索

●一木彫 いちぼくちょう

アジア 日本 AD 

 仏像彫刻技法の1種。一木彫成・一木造(いちぼくづくり)ともいう。木材で仏像をつくるのに,1本の木から頭部・体躯の主要部を刻み出した像。たとえ両臂や両手先,あるいは膝前などが別材で製作されていても,体躯の基本部が一木からできていれば一木彫という。わが国では,7世紀から11世紀までの木彫に一木彫が多く,とくに9,10世紀の作品に優れたものが多くみられる。なお11世紀以降の木彫は圧倒的に寄木造(よせぎづくり)であるが,仏師のなかには適当な材が得られた場合,一木彫で造像することもあった。一木彫の場合,材の乾燥によるねじれや亀裂を防ぐため,木芯除去の目的から,像の背や底部を刳(く)って内部を空洞にする内刳(うちくり)の技法が施されることが多い。この内刳を像全体に施すため,一木から刻み出した作品を,耳の後を通る線で前後に割り,内刳を施してから再び合わせたものを割矧(わりはぎ)と呼ぶが,これも便宜的に一木彫のなかに含めている。

01