●一年神主 いちねんかんぬし
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宮座のなかで1年交代で神事の主宰に当たる者のこと。年番神主,頭屋神主ともいう。一年神主は,宮座の分布と同じく,京都近辺や近江・大和に濃密で,さらに山陰地方に及ぶ。その交代方式は,年長順で当たるとか,一群の年齢集団のなかから籤で選ぶとか,いろいろな型がある。今日では神事の主宰は神社に常時勤めている神職の行うこととなっており,一年神主はむしろその下役に当たる立場におかれていることが多い。しかし,神主は本来,祭り主や斎(いわ)い主の意であるから,宮座のように祭祀集団を構成し1年交代で神事を主宰するのは祭りの古態なのである。たとえば島根県美保神社の一年神主のように祭祀の最も主要な機能をあてられ,忘我の境に入り,時に託宣を伝えるものがその適例である。祭礼に際しては厳重な斎戒が課せられ,献燈・献饌・祝詞奏上などを行う。祭礼が無事進行するかどうかは,一年神主の潔斎が正しく果たされたかどうかで判断される。