●一言芳談 いちごんほうだん
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浄土各流の僧侶の法語約160を集めた法語集。作者は不詳。本書の用語の特徴などからして,一説に敬仏房なる僧に師事した人との説がある。成立年代は鎌倉時代後期,一説に1283年(弘安6)以後から『徒然草』起草以前のあいだという。念仏往生の信仰につき法然・顕真・明遍・重源・法蓮・行仙・聖光・明禅・乗願房宗源・良忠・敬仏房などのほか,沙弥と思われる黒谷善阿弥陀仏,下津村慈阿弥陀仏など,法然門下およびその影響をうけた人々20余名の言行が収められているが,高僧らの言行は著書や記録などから採録されたものだろう。1巻本,2巻本,3巻本があるがl巻本が原型とされる。なお1689年(元禄2)に刊行された報恩寺湛澄の著『標語註一言芳談鈔』は,巻1を三資・清素・師友・無常,巻2を念死・臨終・念仏・安心,巻3を学問・用心と10分類している。