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●居候 いそうろう

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 厄介(やっかい)ともいい,同居人を公の文書に記す際,その肩書として用いたことに始まるといわれる。近世農村の大農経営では,名子・下人のほか,一時的あるいは永久的に同居する居候厄介の労働力は重要な役割を果たしたが,農業経営の変化とともに存在意義が失われ〈居候三杯目にはそっと出し〉の川柳のごとく,家人に厄介視されることになる。都市でも一家の主として社会に認知されず,奉公人のように賃労働の働きもなく怠惰な厄介者として〈居候角な座敷をまるく掃き〉という川柳の生活実態となる。このように遠慮しなければならない身の上の彼らは,失敗や笑いの対象となるが,夫婦げんかの仲裁調停役などに活躍している。

〔参考文献〕柳田国男『家閑談』1946,筑摩書房