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●出雲阿国 いずものおくに

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 歌舞伎を創始したといわれる女性。生没年およびその経歴については諸説あって定かではない。従来の俗説では出雲大社の巫女で,社殿修復の勧進のため女性中心の歌舞団を組織して各地を巡業したと伝えるが,実は,当時諸国を歩いていた女芸人のなかの歩き巫女であったといわれる。1603年(慶長8),京都できらびやかな衣裳・刀・脇差をつけた異風な男装で舞台に出て大評判をとり「かぶき踊」と呼ばれて名声を博し,多くの追随者を生み,女歌舞伎・遊女歌舞伎にと発展させた。阿国の夫には小鼓打ちの三九郎(三十郎)・名護屋山三(山右衛門)・三左衛門・山三郎・九右衛門,また狂言師三十郎ともいうが,かぶき踊の新演出にはこれらの影響があったものと推定される。1613年駿府で没したとも,故郷で尼となり75歳の長寿を保ったとも諸説あり,また2代目・3代目があったともいわれる。記録の上では,1607年2月江戸で演じたとあるのを最後とする。

〔参考文献〕河竹繁俊『日本演劇全史』

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