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●イスタフリー

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 ヒジュラ暦4世紀(10世紀)のアラブ地理学に新しい趨勢をもたらした最初の,かつ最も重要な著述家の一人。イブン=ハウカルの師といった事実は知られているが,その生涯については不明である。イスタフリーの著書『キターブ‐ル−マサーリク−ワール−ママーリク』(諸国と道程の書)は,10世紀の中ごろに著された地理書であるが,先人アル=バルヒーの手になるイスラーム世界の地誌の内容をさらに充実,発展させている。彼の方法の独自性とその価値は,正確な地理的認識を志向する学的態度にもとづくものであり,この傾向は後代の優れた地理学者に継承されて,この分野における豊かな成果に結晶している。細部にやや正確さを欠くといわれるが,先駆者としての高い評価には変わりはない。