●イシュマエル
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コーランでは,イブラーヒーム(アブラハム)の息子(イスマーイール)とされる旧約聖書の預言者。ただしコーランのメッカ啓示では,イブラーヒームとの親子関係は述べられず,メディナ啓示において,彼が父イブラーヒームとともに,カーバを建設したとされている。のちのイスラーム教徒の伝承では,イブラーヒームが妻のハガルHajarまたはHaGarと息子のイシュマエルとともに,メッカからの帰途,ひどい渇きで泣き叫ぶイシュマエルのために母のハガルは,サファーとマルワの両丘を駆け足で登りおりして水を探し求めた。このときアッラーは,イシュマエルがかかとで砂を掘った所に水を湧き出させ,母子は渇きをいやし得たと伝え,ハガルの振舞いを巡礼儀礼におけるサァイSa`Yの起源とし,また「ザムザムの泉」の由来としている。イシュマエルは長じてメッカに住みつき,北アラブの遠祖となったという。